は、初めは、リクエストを投げてみたのだ。
　けれど、動きのない絵師様だったようで。
　★が返ってくるのを、ただ待っていようと思っていた。


　その1日後だ。
　偶然、アトリエで全身図の窓開けを行っている絵師様を発見したのだ。
　それも…BUを描いてくださった候補生様と同じようなタッチの方。
　比べてしまうのは、失礼な話だと思うのだが…


　けれど、この方なら…！
　そう思い、急いで流星群を強制的に降らせて、発注した。
　完成予定…3月27日だから、今月中に完成するようだ。
　とても、そう、とても楽しみ。

　そんなに遠い昔の話ではなかった気がする。
　「気がする」というのは、私が覚えていないから。



必死に駆けて、突然現れたその背中を追いかけた。
何故、駆けたのか、それすらも覚えてはいない。


だが、覚えていることが一つだけ存在する。
私の手を強引に引いた、金の髪の男。
奴がいなければ、エンドブレイカーになることも、生きていることもなかった。
私にとって、恩人であることだけは、間違いなく記憶に残っているのだ。

　……。
　ようやく、移動を終えられたか。
　全く、大人しく最初から纏めておけばいいものを。
　

　……。
　そういうことだ。
　あぁ、今までの日記は消滅していないぞ。
　別のところで保管してある。
　ただ、管理が別であると…何分、不自由でな。
　もう少し気軽に、と思って背後を背突いたのだ。